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2005年06月22日

番外編ぼw 第3話「賢者の来訪」

やがてろんぐぼーも人間の歳で15~6歳になった
育つにつれ序々に彼女は玉のように美しくなっていった
高貴な顔立ち、白い肌、すべるような黒髪にすらりと伸びた手足
そんな思春期のろんぐぼーに恋の季節が訪れる

下水ダンジョンで一番強いスティングにろんぐぼーの心は惹かれていった
毎日一緒に遊んでいたスティングなのにどうしても気になって仕方がない
初恋だった
スティング「これ、つまんないものだけどあげるよ」
スティングはある日そう言ってろんぐぼーの頭に小ぶりのリボンをプレゼントした
スティングが器用にろんぐぼーの髪にリボンを飾る
ろんぐぼーは花のように笑いスティングを抱きしめる
ろんぐぼー「大好き!ずっと一緒だよ!」
それからは毎日そのスティングと時間を過ごすようになった

よい母親にも恋人にも友達にも恵まれ平和な時が流れる
しかし、モンスターの中に人間が一人
幸せな時は短かった

「下水ダンジョンにそれはそれは美しい娘が一人いる」

まことしやかにその噂は流れ、ルーンミッドガルドを超え遥か離れた
シュバルツバルド共和国まで届いた
シュバルツバルド共和国の科学都市、ジュノーの賢者の一人がその噂に酷く興味を持ち
下水まで赴くことになった
助手「あんなところに人間が本当に存在するのですか?」
賢者「うむ、信じがたい事だが・・・少し心当たりがあってな」
助手「一人で大丈夫ですか?私がお供しましょうか」
賢者「いや、いい一人でいかせてくれ。無駄に刺激したくない」

下水に一人旅立った賢者は驚愕した
噂を遥かに超える美しい娘が泥のモンスターと走り回っている
それよりも驚いたのは彼女の肩にシュバルツバルドの王家の遺伝として残る
家紋のアザがくっきりと現れていたことだった

賢者「やはりか・・・」

やがて彼女はこちらに気づきスティングを携えて走ってきた
ろんぐぼー「なあに?また人間?ここ荒らしにきたのか?」
賢者「いや、私は君と話をしにきたんだ」
ろんぐぼー「?」
いつもとは違うタイプの人間に疑問を隠せないろんぐぼー
賢者「君は、その肩のアザ、シュバルツバルド共和国の王家の娘ではないか?」
賢者「なぜ自分ひとりがその姿なのか考えたことはないのか?」
突如として意味不明な事を言われ混乱するろんぐぼー
ろんぐぼー「何をわけのわからない事を言ってるの??」
困るろんぐぼーを見たスティング達が賢者を追い払う

賢者「まあいい、今日のところは帰るさ、しかし貴女は間違いなく王家の人間だ」

投稿者 lirim : 2005年06月22日 18:50

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