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2005年06月22日

番外編ぼw 第2話「あなたの名前はろんぐぼー」

それは意外にもろんぐぼーの生い立ちの話だった

彼女は生まれた時、ここの下水ダンジョンに捨てられていたらしい

高貴な家の生まれなのか彼女は家紋のついた絹の産着に包まれ
長い弓がそばに携えられていた
きっと何かの事情で育てられなかったのだろう
とはいえここは下水ダンジョン
もちろんモンスターもたくさん沸いている
生まれたばかりのろんぐぼーにはそれを防ぐ術はなかった
容赦なく赤子のろんぐぼーにネズミが襲い掛かる

親スティング「おやめなさい」
見ていた下水のモンスターを取り仕切る親玉のスティングがにらみを効かせる
ささっと低級モンスター達はその場から逃げ去った
お付きのスティング「こんなところに子供か・・・人間は腐ってるな」
親スティング「これがこの子の運命、かわいそうに・・・私達の手で育ててあげましょう」
ろんぐぼーと側においてある弓を親スティングが拾い上げる
親スティング「きっとこの弓がこの子を守ってくれているのね・・・
あなたの名前は今日からろんぐぼーよ」

スティングに拾われ、ろんぐぼーは他のスティング達と同様の扱いで
下水ダンジョンの中ですくすくと育った
物心ついたころから下水の水に顔を映してみると、他のスティングとは
明らかに見た目も違う事は自分でわかっていた
でもそれが別段おかしいことだとは特に思わなかった

たまに狩りにくる人間を他のスティングとからかってダンジョンから追い出したり
ダンジョンでスティング達と追いかけっこをしたり
ろんぐぼーは真っ直ぐに天真爛漫に育っていった
ろんぐぼー「おかあさん!おかあさん!今日はね!5人も追い返したんだよ!」
親スティング「そうなの、ろんぐぼーは強い子になったわね、おかあさん嬉しいよ」
ろんぐぼー「おかあさん!おかあさん大好き!」

ろんぐぼーは生まれてからずっと側にいる親スティングをずっとおかあさんと思い
生活の知恵、言葉、外の世界のいろいろなことを教えられ
いつも後をついて生活を共にした

投稿者 lirim : 2005年06月22日 18:49

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