« 第34話 | メイン | 第36話 »

2005年04月14日

第35話

ぜ~ろ「これで首輪は大丈夫なんだな!?」

そもそもこの算段が間違いならば俺らは死ぬのだ
上手く行っていると思いつつも不安はある。ぜ~ろは念を押すように聞いた

ルシーズ「問題ありませんよ・・・行きます!」

ルシーズにもその不安はあった。自分の見積もりが失敗であれば即死──
だが、自分の作戦に対する自信で恐怖を押し殺し、ルシーズはMisty達より一足早くペコを走らせた
将がびびっていて、部下が、いや──仲間がついてくるものか!
自分の姿を三国志の勇将にだぶらせて、ただ駆けた──

危険区域が迫る──歯を食いしばって恐怖を押し込め、ルシーズは危険区域を・・・・・・突破した

ぜ~ろ「ルシーズが行ったぞ!行けるっ!俺らも行けるって!」
Misty「首輪解除は成功だっ!行くぞぉぉっ!!」

Misty達もルシーズの後に続いて走り出した


───亀島中央地区・ひろき邸───


ひろき「その勇気!計画性!実行力!さすがルシーズ!いやぁ愉快だねぇ・・・実に」
西船橋「ひろき様ぁ!奴らが突破してきますよっ!?」
ひろき「だから騒ぎ立てるなバカチンがぁ~、何も問題はないと言っておるだろうに~」

ひろきのパソコンには先陣を切って突っ走るルシーズの姿が映し出されていた

ひろき「君は凄い、ルシーズ君・・・だけどなぁ・・・しかし地獄逝く!」

ひろきはエンターキーを一度、叩いた

────────────────


ペコの機動力もあいまってルシーズはいの一番にひろき邸へ到着しようとしていた
首輪の機能も無効化し、何も問題なく進む反乱計画でぜ~ろはありえないはずの光景を目にした

Misty「うわっ!何だ!?」

場を支配したのは轟音と閃光
何が起こったのか──?Mistyは危険区域の一歩手前で目と耳を塞いで立ち止まった

先行していたペコ騎士は、首を吹き飛ばされながらも惰性で走り続けひろきのいる建物に激突した
それに続いていたhirodyは危険区域に数歩踏み出していたところでその頭部を同じく四散させた

ぜ~ろ「な・・・バカな!何だよ、どういう事だよ!」

後ろからぜ~ろが叫ぶ声がかすかに聞こえる
まだ耳鳴りが激しいが、閃光が収まりMistyは目を開けた

5メートルほど目の前、ルシーズに続くように走っていた聖職者はその場に倒れていた
焦げた匂いが鼻をくすぐる。存在しない首から赤黒い液体を撒き散らし、その体はいまだにびくびく引き攣っている

Misty「あ・・・え・・・?」
ぜ~ろ「失敗かよ、畜生、畜生!」

解除したはずの爆発首輪は解除されていなかったのか──やっとMistyは混乱から意識を復活させた

Misty「ぜ~ろ、とりあえず走るぞ!」

Mistyはぜ~ろの手を取ると来た道を駆け出した
まだ頭の中が整理できてはいないが、これは何かとんでもなくマズイ事態なのだと直感したからだ

◇1組 番号18番 hirody BAN。 死因:危険区域突入の為爆死
◇1組 番号28番 ルシーズ BAN。 死因:危険区域突入の為爆死

投稿者 lirim : 2005年04月14日 00:44

コメント

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)